私の最近の注目の人は、芥川賞を受賞した「田中慎弥」氏です。先の会見では、「私がもらって当然」、「断ってやるのが礼儀だと思いますが、私は礼儀を知らないので」、「作家は書けば良いそれだけです」など・・・。職歴がなく、無愛想な彼、記者会見前にワインをひっかけて、目はうつろ、「もう終わりにしましょうよ・・・」。うーんこれは大物だ、注目せざるを得ません。記者会見の態度なんてどうでも良いです。彼の文学性に是非触れてみたいです。先日の東京出張の電車の中で、文藝春秋３月号を早速読んでみました。

読んでみての感想は、先の会見で見せた、彼の破天荒ぶりそして今までの暗い生い立ちが言葉になって溢れ出している気がします。なんというか破壊的というか、生臭いというか。会見では泥を塗られたような形の石原慎太郎氏ですが、「田中氏の資質は長編にまとまた方が重みを増すと思われる」と高い評価。
同誌のインタビューでは、下関弁にこだわり何度も何度も推敲を重ねたことを語っており、緻密な面もあるのだなあと思いました。ただ性行シーンでの暴力描写は賛否両論が非常にわかれるところでしょう、女性読者の率直な意見を聞いてみたいです。そして私も石原氏と同様、今度は長編に期待したいです。
田中氏の今後の本を読みたい度★★★★★（ほし５つで満点あげます）。