前日の新横浜出張時の電車の往復中にて読破。ちょっと前の直木賞受賞作品でして、やっとブックオフで１００円になったのを見つけて、早速購入しました。

花まんま (文春文庫) (2008/04/10) 朱川 湊人 商品詳細を見る

ちょっと昔の大阪の下町を舞台に、その頃子どもだった登場人物たちが出会った不思議な現象を描いた６編からなります。なんといってもこの作品の特徴は「郷愁感」だと思います。なんとも表現しづらいのですが、昭和のノスタルジーが溢れんばかりに感じられます。そして浮世ばばれしたメルヘンルなストーリー展開はテンポよくどんどん読めます。
年頃の若い人にはあまりお薦めしないかなあ、過去を懐かしく振り返りノスタルジーに浸りたい世代（と勝手に決めつけますが）４０歳前後の団塊ジュニア世代の方々に読んでいただきたいです。ファンタジーな要素が非常に強いですが、読後感の良い作品だと思います。
朱川湊人氏の作品を今後も読みたい度は★★★★☆（星四つです）。