久しぶりです「本のこと」のカテゴリー。今回は「村山由佳」、言わずと知れた超売れっ子の直木賞作家ですが、以前の新聞記事で「村山由佳の黒と白」という記事がありました。
デビューから１５年、一貫して清純派な作風で読者を捉えてきた彼女ですが、２００９年の「ダブルファンタジー」にてそのイメージを大転換したのでした。私も例にもれずそういったイメージを持っていました。

ダブル・ファンタジー〈上〉 (文春文庫) (2011/09/02) 村山 由佳 商品詳細を見る

今までの村山由佳のイメージを一切引き去るようなエロスな作風、御本人にとっても覚悟の作品だったそうです。今までが白村山だったら、ダブルファンタジー以降は黒村山・・・、今後白を捨てて黒を貫くのか、読者は注目せざるを得ませんが、本人はどうでもよい、自由に書かせてくれといった心境とのことです。そして最後に、「一言では言い表せない万華鏡のような作家でありたい」と記事では結んでいます。
それにしても「ダブルファンタジー」、ある意味作者の渾身の一作であることに、間違いありません。あえて読後の感想はここでは申し上げないでおきます。
ただのエロスか、それとも文学作品か？　私は純文学だと思います。まあとにかく読んでみてください。そして、私とお酒でも飲みながら、夜な夜な感想の言いっこでもしましょう。
今後も「万華鏡のような作家」、村山由佳を注目する度は★★★★★（星５つです）。