盛夏に忙しくて見逃したなあと思っていたら、まだ宇都宮ヒカリ座で上映していました。これ幸いと鑑賞。

しかしハリウッドは良くここまで「天皇陛下」に切り込んだなあと感服です。いわばタブーな分野で、実際にこれまでにこのような映画は日本では思い当たりません。
日本側のプロデューサー奈良橋陽子さんは対談で、
「アメリカは、日本以外の国では韓国、ベトナム、アフガン、イラクと全て占領政策に失敗していて、成功したのは日本だけ。そのことを殆どのアメリカ人は知らない。だから、なぜ日本では成功したのかということをアメリカ人に知ってほしかった」
と語っています。
日本ではとても映画化出来ないので、敢えてアメリカで映画化したということでしょう。

そういう意味では自分の持っている歴史観というか、戦争で天皇陛下が果たした役割を再認識するのに役立つ教材でした。自分自身、昭和天皇の史実を忠実に認識しているかどうかというと自信ありません。でも映画がまるで史実のようにみなされて、日本人が間違った認識を持つ事は危惧します。かなり脚色部分も多いと判断できるからです。この映画を真実として忠実に捉えるのではなく、自分なりの歴史観を持つ必要があります。だってこれは所詮、ハリウッドが描いた外見の日本ですから。
これを機会にもう一度、昭和天皇の役割と戦争の史実を勉強し直したいと思いました。

最後に、映画の最後の部分でマッカーサーと昭和天皇が並んで写真と撮るシーンは、是非見て欲しいです。
お薦め度は★★★★★（星５つです）。

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