監督はスピルバーグ、主演はダニエル・デイ・ルイス。彼は本作で3度目のアカデミー賞主演男優賞に輝きました。
楽天の１０円レンタルにて鑑賞。

貧しい家に生まれ、学校にもろくに通えない中、苦学を重ねてアメリカ合衆国第16代大統領となったリンカーン（ダニエル・デイ＝ルイス）。当時アメリカ南部ではまだ奴隷制が認められていたが、リンカーンはこれに反対していました。リンカーンの大統領当選を受けて、奴隷制存続を訴える南部の複数の州が合衆国から離脱しアメリカは分裂、さらに南北戦争へと発展します。自らの理想のために戦火が広がり若い命が散っていくことに苦悩するリンカーン。しかしついに彼は、合衆国大統領として、そして一人の父親として、ある決断をくだすのでした・・・。

感想として端的に言えば、スピルバーグの割には地味だなあということ。いわゆる定型の偉人伝にすることは避け、期待していたあの有名なゲティスバーグ演説、そして暗殺の瞬間等盛り上がりそうな場面は出てきません。しかしながら、迷いながらも理想を追い求め、「父性」を目指す人物像、孤独なリーダー像をあぶりだしてきて、じわじわ感じるものもあります。

偉人であるリンカーンも家庭の事や、民主主義の多数派工作を企てる人間臭い人だったのだと、今までと違った印象を受けることでしょう。

お薦め度は★★★☆☆（星３つ）です。

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