遠野遥氏作、第１６３回芥川賞を受賞。いよいよ平成生まれの芥川賞受賞者が、初めて誕生しました。


多分、これほど賛否両論の受賞作はないだろうなあと思います。文章はシンプルかつ平坦でわかりやすいですし、極めて淡々とした表現です。
「日吉キャンパス」や「三田」という地名が出てきて、作者の遠野さんの母校である慶應義塾大学が舞台と見て良いでしょう。

選考委員の小川洋子先生曰く、
正しさからはみ出した奇妙や邪悪を描く小説は珍しくなしが、正しさへの執着が主人公を破綻させる点において特異だった。
～中略
社会に対して彼が味わっている違和感に、いつの間にか共感されている。もしかしたら、恐ろしいほどに不偏的な小説なのかもしれない。

この作品、「いまふう」と理解すべきなのでしょうか？　世のオジサンたち、ご意見伺いたいものです。

お薦め度は★★★☆☆（星３つ）です。

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