第168回芥川賞受賞作。


思い出すことは、世界に出会い直すこと。静かな感動を呼ぶ傑作小説集。
娘たちが幼い頃、よく一緒に過ごした近所のショッピングセンター。その喪服売り場で働く「あなた」は、フードコートの常連の少女と知り合う。言葉にならない感情を呼びさましていく芥川賞受賞作
Amazonより

登場人物のほとんどが女性です。主人公は、更年期を迎えるショッピングセンターの喪服売り場に勤める女性。そのフードコートで夕方を過ごす中学３年の女の子、大学生と教員1年目の主人公の娘たち。さらに、主人公を「あなた」と呼ぶ語り手の女性。
「あなた」と二人称の視線で語られているのが特徴で、賛否が分かれるところ（私はその辺は良いと思う）。

一見は平凡といえば平凡かもしれない主婦の日常ですが、主人公の主婦の洞察がすごくて、なんかそれが切ないです。そして主人公の年相応の意地悪さには、なんか逆に共感しちゃいます。

５０歳を超えた妙齢のマダムに感想を聞きたいです（かみさんには敢えてこの本は薦めませんね）。

お薦め度は★★★☆☆（星３つ）です。

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